2017 年を振り返って

あまり実感がないが,今年も気付けば年の瀬になっていたので,1 年を振り返ってみようと思う.1 年経つのが年々はやくなっているような気がする.

ここ 1 年での変化

FOLIO 創業から 2 年.サービスもようやく一般公開され,徐々に認知されるようになってきた.メンバー数も,今年の頭は 20 人くらいだったが今では 70 人近くに.漸近的に増えているので実感がないが,2 年前の自分が今の状況を見るとびっくりするだろうと思う.

クリエイターも,春頃まではプレイヤーしかおらずみんなバリバリ開発していたが,シニアマネージャー層が入ってきてからは体制も少しだけ整った.自分は少人数で何にも縛られることなく好きなものを好きに開発してたい,割と社会不適合なタイプなので,はじめは少し息苦しく感じていたが,やろうとしていることの規模を考えるとチームとしてのタスクコントロールは当然必要なものであり,そのフェーズの変化を認識するようになってからは,むしろどうやったら複数のチーム間でタスクをスムーズに進めていけるかということに興味を持つようになった.特に FOLIO は FinTech という性質上,年齢層もバックグラウンドも多様なメンバーが集まっていてセクショニズムが進みやすい傾向があるので,今の規模のうちにしかできない仕組み作りとかをしっかりやっていきたいなあと意識しながら日々取り組んでいる.

マネージャーだけでなくプレイヤーも倍以上に増えた.フロントも 1 年前はほぼ 1 人で作っていたものの 4 月,8 月に 1 人ずつ増えて今では 3 人になった.2 人ともめっちゃ優秀で,一緒に働いていて得られるものも多くて日々楽しい.あと,全体的に大企業にはなかなかいないようなキャラが濃い人が集まっていて飽きることもない.来年もどんどん人が増えると思うが,このレベル感とカルチャーを保ち続けられるといいなあと思う.

プライベートだと,今年は身体のメンテナンスの必要性を痛感する 1 年だった.年明けくらいに腰をいわして 2 週間くらい激痛で曲げれなかったり,夏あたりに慢性的に体調が悪い時期が続いたりと,意識して体調や体力を維持していかないといけない歳になったように感じている.まだ体力落ちたとか言ってられるような歳でもないので,来年はジムにでも通い始めようかなあと思っている.皇居ランはぼちぼちやっている.

また,夏頃に引っ越してライフスタイルが大きく変わった.マンションもグレードアップし,場所もより都心に近づいたりと,一見快適になったように見えるものの,電車に乗る時間が減って読書の時間が減ったり,1 人で晩に食べる店や TSUTAYA が周りになくなったりと,トータルの QOL は下がった気もする.最近は,次引っ越す時はまた郊外がいいかなあという気持ちになっている.

あと,今年は貯金の多くを仮想通貨に移し,気付けば数百万増えた.BTC は今では 200 万近くまで高騰し,今年の頭は 10 万円を超えて話題になっていたことがまるで嘘のようである.最近は BTC からオルトコインに資産を移し,IOTA,QTUM,ADA,NEO,XVG あたりに分散させて保有している.ホールドし続けるつもりなので,1 年後どれくらいの額になっているか楽しみ.

作ったアプリ

今年は世に出したのは 1 人で開発した Wacall のみだった.周囲のメンバーも結婚したり転職したりとライフステージが変化してきていて,何人かで休日で集まって開発するということはほとんどなくなった.学生時代から毎年出ていた Mashup Awards も今年は出ることはなく,そういう歳になったのだなあと思いつつも,ちょっともの寂しい気持ちもある.

読んでよかった本

上で書いたように,今年は例年に比べて本を読む時間が少なかった.積読がどんどんたまっていってるので,来年は意識して時間を確保して本を読んでいきたい.

複数の短編が集まっているものの,それらは独立ではなく互いに人間関係が関連しあっていて 1 つにつながる作品.オムニバス系は自分の好きな技法の 1 つで,伊坂幸太郎らしからぬスッキリした読後感の作品だった.この本が好きなら 喜多川泰の One World なんかも楽しめるかも.
マチネの終わりに

マチネの終わりに

すれ違う大人 2 人の恋の話だが,小説を通しての世界観や表現がとてもきれいな作品だった.
人は,変えられるのは未来だけだと思い込んでる.だけど,実際は,未来は常に過去を変えてるんです.変えられるとも言えるし,変わってしまうとも言える.過去は,それくらい繊細で,感じやすいものじゃないですか?
ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

大学院生が,本当に 0 からトースターを作る過程を描いたドキュメンタリー.鉄 1 つでも,鉄鉱石を採集に行って錬成して… みたいな感じで,その行動力や発想力に脱帽するとともに,トースター 1 つでも元をたどるとどういう工程を経て出来上がっているのかが分かってとても楽しく読めた.
眠れる美女 (新潮文庫)

眠れる美女 (新潮文庫)

人生を狂わす名著50 で知った,川端康成のなかなかカオスな作品.薬で眠らされた少女と一晩添い寝が出来る家を紹介され,通うようになる老人の話.1 つ 1 つの描写も含め,なかなか狂気じみていて面白かった.「片腕」という,老人が女から片腕を一晩借りていちゃつくという短編も含まれていて,そっちはもっとカオス.漫画はあまり読まないが,周囲で読んでいる人が多かったので借りて読んでみたら,めちゃめちゃ面白くてドハマりした.どのキャラクターも個性的で,かつそれぞれが熱い思いを持っているので読んでいてかなり感情移入してしまう.はやく続きが読みたい.